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絶品日記

正しいカレーみたいなブログ

自傷行為について

ずっと書きたくて、勇気がなくて書いては消してしてたけど、お酒に背中を押してもらって書きます。内容が内容なので、少しでも嫌だなと思ったら読むのはおすすめしません。かなり生々しい話をします。

これは自傷行為を始めたばかりの人や、最近よく自傷行為に及んでいる自分を思い浮かべるようになった人などに伝えたいお話です。

 

私の腕は何度も切ったせいでブヨブヨのボコボコです。右腕、両二の腕、両ふともも、顔、あとたぶん首(自分ではちゃんと確認できないけど触った感じだとあるっぽい)にはミミズ腫れのような跡がびっしりと残っていますが、一番よく切った左腕の肘から先は皮膚が変質してもう切り傷だとわかるかどうかも怪しい有様です。写真はただのグロ画像になってしまうのでアップロードしませんが、とにかく酷いということだけ伝われば幸いです。

 

「傷跡が残るといつか後悔する」とよく看護師さんに言われました。そのときは「一生やめないんだから関係ないだろう」と思っていました。だって自傷をすれば誰にも迷惑をかけずに自分のなかでつらさを解決できるんだから、こんな理想的な解決法を手放す理由がありません。たぶん自傷癖のある人はだいたい自傷をそういうものだと思っているのではないでしょうか。その考え自体は私は否定しません。肯定するわけじゃなくて、否定できる根拠が見つからないからです。

それでも私は何年か前にやめました。

なぜやめたかというと、恋人ができて、結婚の話が進んで、そのときに自傷癖があるとまずいと判断したからです。バイトの面接すら受けられないというのも理由のひとつです。傷跡があるというのは何をするにもネックになりました。

 

人によって考え方は違うと思いますが、私は小学校の先生が言った「体の傷は治るけど心の傷は治らない」という言葉をいつも思い出していました。心の傷が治らないならそれを体の傷に変換してしまえば良い。体の傷に変換すれば治る。つらくない。こんな素敵な方法を知っている私は幸せだ。もう大丈夫だよ。これでつらくないよ。自傷するときはそんなことを部屋で1人つぶやいていたと記憶しています。

 

体を切るなんて最初は怖かったけど、慣れると、切らずにいるほうがよほど怖かったです。切らずにつらいことや怖いことにどう耐えれば良いかわからなかった。怖くて夜中に大声で叫んだりしました。叫んだり当たり散らすより自分の中で解決できたほうが良いに決まっていると思っていました。

 

痛みはすぐに慣れます。というか、痛みが必要なんですよね。別に死にたいわけじゃない。「死んだらどうする!」くらいの状態です。こうすればまだ生きられると思って切っていました。自傷は死ぬためじゃなくて生きるための方法でした。

でも痒みにはいつまで経っても慣れません。痛みより痒みのほうがつらい。痒みで人が死ぬならきっと痛めつける拷問より痒みを与える拷問が主流になっているのではないでしょうか。痛みは我慢できても、痒みを我慢するのはとても難しいです。寝ている間にボリボリ引っ掻いて、血で手がぬめぬめして仕方なく起きて、傷を洗って新しい包帯を巻く、そんなことのために起こされるのはうんざりです。

 

腕も脚も全部切って切る場所がないときは顔も切っていました。

「顔の皮膚は薄いから跡が残りやすい」と注意されましたが、治ったら鏡でじっくり見てもなんの跡も残っていません。なんだ心配のしすぎじゃんと思いました。20代前半の話です。

アラサーになると(今はもうアラウンドでもなんでもなくサーティーですが)、そのときの傷が浮かび上がってきました。お肌の曲がり角って怖い。一度は綺麗さっぱり消えた傷が数年越しに現れるなんて思いもしませんでした。

 

いい歳になると、さすがに働かないわけにはいきません。医者から働ける状態じゃないと言われていても、「働けない状態だからお金をあげるよ」という流れにはなりません。障害者年金だってたかが知れています(働けない人間にあんな金額を渡してどう生活しろというんでしょう、国民の皆様の血税で賄われているのであまり大きなことは言えませんが)。そうするとバイトくらいはしなきゃいけなくなる。でも「面接に何を着ていけば良いんだろう」と悩む羽目になります。「夏場はどうしよう」とか、悩むことだらけです。

 

ていうかもうとにかく痒い。

自傷をやめて何年経っても他の部分の皮膚とは違うせいかやたらと痒い。これだけでもやめる価値は十分にあります。痒い。皮膚がおかしくなって抓っても痛みはほとんどない癖に痒みだけは一丁前にある。

 

自傷のメカニズムについては諸説あるようですが、一説には痛みによる脳内麻薬だと言われているようです。確かになんとなく頭がぼーっとして、嫌なことやつらいことがぼんやりしてよくわからなくなって、どうして切っていたのかもよくわからなくなって、なんとなくそれが心地よくて、気付いたら部屋の中が血の匂いで充満しているみたいな状態だったので、それほど的外れな説ではない気が私はしていました。

本当に脳内麻薬だとしたら抜け出すのはそりゃ難しいでしょう。麻薬から抜け出せない人なんて世の中にいっぱいいます。

 

それでも自傷はできるだけ早くやめたほうが良いです。

・痒いから

・絶対やめないと思っていても何らかの理由でいつかやめることになるから

・歳を取ると傷が目立ってくるから

・古傷だとしても何をするにもネックになるから

 

まだまだ理由は挙げられますが、とりあえずぱっと挙がるのはこの4つです。

他の理由がピンとこなくても、痒いというのだけはたぶん体験していれば知っていることと思います(人生で一度も怪我をしたことのない人はあまりいないでしょうし、治りかけの怪我の痒みもほとんどの人が知っていることと思います)。それだけでもやめる理由には十分です。その痒みは何年続けても絶対に慣れません。自傷を続けているといつの間にか癖になって抜け出せなくなっています。それでも痒いです。痒いけどやめられないというのは地獄です。ずっとずっと何年も、自傷を続ける限りその痒みをこらえ続けることになります。

 

 

 

自傷をやめて他に良い方法があったかというと、そう世の中うまくはいかないものですが、それでもやっぱりやめておけばよかったなというのが10年近く自傷を続けた感想です。

 

どれだけ伝わるかわかりませんし、そう簡単にやめられないのは自分がいちばんわかっているので、こんなものはただの思い出話でしかないかもしれませんが、それでも伝えておきたいと思ったので書きました。

ここまで読んでくださった方、ありがとうございました。

 

追記:

困ったこと、まだありました。

1.

血の始末が面倒だしうっかりすると床に血溜まりができたりするので後処理のことを考えて準備もしてから切っていたつもりだったのですが、それでも飛沫が散っていたようで、当時使っていたノートパソコンに細かい血の汚れがついていました。気付いたときには完全に染み付いてしまっていて拭いても取れず、新しいPCを買った際にPCショップに持って行ったら「汚れがひどい」という理由で断られました。汚れさえなければそこそこのスペックだったのでそこそこのお金になったと思うんですが。

コレクションしているものはきちんと収納してあるから無事だったものの、よくみると机など部屋のあちこちに細かい飛沫が飛んでいました。これも小さいようでかなり大きなデメリットだと思います。

2.

お風呂の静かな1人の空間っていろいろ考えちゃって憂鬱になるからつい湯船で自傷をしてしまったんですが、よく「日本刀は数人切ったら血脂で切れなくなる」というのは本当なんですね。お湯がうっすら赤くなったかなという程度の出血でも大量の脂が浮いてひどい有様になりました。実家暮らしなので「他に入る人間が困る、洗濯にも使えない」と母がひどく怒りました。たぶん1人暮らしでも洗濯とかお風呂掃除とか困ると思います。